Archive for the ‘展示会・展覧会’ Category

草間彌生 プライヴェートインスタレーションと新作版画展

2012/03/17

草間彌生 プライヴェートインスタレーションと新作版画展
@CARPE DIEM

地下鉄を乗り継いで閑静な住宅地へ。
その中に突如現れるビビッドなドットで覆われた一軒の家!


異文化交流ゲストハウス「カルペディエム」。
オーナーは草間さんと旧知の仲でアートプロデューサーのフランス人。


草間彌生
日本庭園の池の水を抜いての 《ナルシス》。
見た瞬間、宇宙が落ちてる!と思いました。


草間彌生
シルバーのボール1000個。
水に浮かべると風で一箇所に寄ってしまうので
水を抜いたほうが全体に広がっていいのだそうです。


草間彌生
ブロンズの南瓜





カルペディエム
天然の水玉


カルペディエム
玄関にも南瓜


カルペディエム
応接間には新作の版画や立体作品、草間さんとの御写真など。
隅のMacからはオーナー自身のイメージビデオ的な映像が。


カルペディエム
廊下からお庭を。


カルペディエム
いちばん感激したのがこの座敷。
襖にはミドリムシのような作品のプリントが貼られています。
こんな襖紙もかっこいいなー!
床の間には版画が掛けられていました。


カルペディエム
さかさまの宇宙



美術館でもなく、商業施設でもなく、日本家屋での草間作品は意外にしっくり馴染んでいて、心地良い異空間でした。



草間さん直筆サイン入フライヤーをいただきました。
宝物〜

草間彌生 永遠の永遠の永遠

2012/03/16

草間彌生草間彌生
永遠の永遠の永遠
@国立国際美術館(大阪)

現在、世界巡回展の真っ最中でいよいよ現代アートの女王に君臨した感のある草間さん。御年84歳!

新作である「我が永遠の魂」(100枚の連作ドローイング)からの47点が見どころ。
どこか東南アジアのバンダナにありそうな絵から、顕微鏡で覗いた微生物のようなものまで。
太めの筆で描かれた数々の絵画はパワーが半端ない!

無数の目玉、無数の横顔、無数のドット…
宇宙が膨張しているように「反復と増殖」は絶賛進行中で、人間や生命に対する溢れんばかりの愛が感じられました。まだまだ生きたくてしょうがないのだろうなぁ…。


草間彌生/永遠の永遠の永遠
美術館入口やロビーには立体作品が展示されていて大迫力!Cute!

草間彌生/永遠の永遠の永遠


草間彌生/永遠の永遠の永遠


草間彌生/永遠の永遠の永遠
6〜7年前、TV番組「たけしの誰でもピカソ」の収録中にスタジオで描いたイラスト。


草間彌生/永遠の永遠の永遠
《大いなる巨大な南瓜》


草間彌生/永遠の永遠の永遠
詩 《永遠の永遠の永遠》


草間彌生/永遠の永遠の永遠
《チューリップに愛をこめて、永遠に祈る》


去年BSプレミアムで「世界が私を待っている 草間彌生の疾走」という3時間にも及ぶ長編ドキュメンタリー番組が放送されたのですが、展覧会ではその3時間がぎゅっと凝縮された映像も上映されていました。

が、草間ファンの方々には是非本放送を見ていただきたい!

「絵を描き続けるのは自殺したくないから」「私にはもう時間がない」
入院している精神病院から毎日アトリエに通い、溢れ出るインスピレーションを必死に作品に落としこんでいる姿は鬼気迫るものがあり、自殺願望と寿命というふたつの「死」を追い払おうとしているようでした。

そんな「狂気との狭間で戦う孤高の芸術家」と神聖化(?)されがちですが、この番組は草間作品がどう世の中に出ていくかまで追っています。

草間さんはインタビューで「私はピカソやウォーホルを超えたい 世界の頂点に立ちたい」と野心を語っていました。
そして自分の作品がどう見られるか、どう受け入れられるかを非常に気にしていました。
自ら前衛芸術家を名乗るくらいなので「わかるひとだけわかればいい」というスタンスかと思っていたのですが…。

外国のギャラリーとの商談。草間さんも同席しています。
草間さんは創作活動だけで他は画廊などが取り仕切っているイメージだったのでこれも意外でした。
世界巡回展を前に、草間さん側からの「今後○○は値上げしたいのですが」という生々しい交渉場面。ここ最近のグッズ展開や企業コラボに「うーん? 商業的になりすぎじゃない?」と思っていたのですが、世界のトップに立つにはしたたかな戦略も必要なんだろうね…

草間さん、意外と(といったら失礼だけど)頭が良く、自分の立ち位置も客観視でき、セルフプロデュース能力に長けている人だなーと思いました。

ニューヨーク時代、ウォーホルにパクられたり、とある思想のプロパガンダに利用され大バッシングを受けたり、そんな苦い経験があったから今でも積極的にマネジメントに関わっているのかもしれません。

打ち合せ中、真顔で「これ頂いていいかしら」とお菓子に手を伸ばす草間さん。
新しい主治医がアトリエに来る日は、まるで初恋の人に会うかのようにドキドキソワソワしていたり、テレビクルーに「お願い、年齢は出さないで」と懇願していたり、少女のように可愛らしい草間さんもみどころです。

松井冬子展

2012/03/11

松井冬子展
世界中の子と友達になれる
@横浜美術館

松井冬子さんを初めて知ったのは2006年に横浜美術館で開かれた「日本×画展」で見て。日本画という技法を用いて”グロテスク”な絵を描く美女に驚いたものです。

今回は初の大規模個展ということで、テーマごとの展示です。
「受動と自殺」「幽霊」「腑分」「九相図」…というテーマで「生と死」「狂気」「性」「ナルシシズム」などを表現しているのですが、好き嫌いがはっきり分かれる、というか苦手な人は本当に拒絶反応を示すような作品群。死体、血、内蔵、蛆虫…観る人を選ぶ絵がずらり揃っています。

そんな独特な絵ですが、余韻が残る美しさを持ったものばかりで、緻密に描かれた線一本一本をじっと見つめてしまいました。特に「毛」の質感が…(人間に限らず)。


ところで松井冬子といえばその美貌と経歴。
どの作品にも「松井冬子」という存在が含まれていて、容姿も生き方も全部込みでの「作品」な気がしました。実際、作品名の他に作家自身による難解な解説も書かれていたし。

だからなのか、東日本大震災のチャリティーオークションのために描かれた「奇跡の一本松」、最後の最後にそっと飾られていたトンボの絵「生まれる」、この2枚は息苦しさから解放されました。

《奇跡の一本松》


没後150年 歌川国芳展

2012/02/09

没後150年 歌川国芳展
@森アーツセンターギャラリー

前期・後期とほぼ総入れ替えで約420点が江戸に里帰り!

武者絵から美人画、役者絵、戯画、はめ絵、文字絵…と幅広い作風で、そういったテーマ別の展示でした。

ダイナミックで効果的な構図に感動したり、微笑ましい動物たちに目尻下げまくったり、小さなユーモアを見つけてニヤリとしたり、混雑もあって見終わる頃にはものすごい疲労感…。
(グッズ売り場でまたエンジン全開でしたが。)

日本の美術品は海外に流れてしまったものも多いけど、多くの天災や大火、戦争があったことを考えると”在外秘宝”はある意味クラウド的な管理で正解だったのでは…と思います。


相馬の古内裏
《相馬の古内裏》 1845-46年頃

カッコイイー!
相馬の古内裏は国芳を初めて知った作品なので絶対見たかった!
現代のマンガ・アニメにも通じる構図、色使い、初めて見たときはこれが浮世絵なんて信じられませんでした。この骸骨は医学的にも正確に描かれているそうです。
(つい巨神兵を思い出してしまうナウシカ脳…)



《其のまま地口 猫飼好五十三疋》 1848年頃

猫好きにはたまらない「東海道五十三次」を猫で表した「みやうかいこうごじうさんびき」。
無理矢理すぎる駄洒落でももうなんでもいいです。かわいすぎる!



《たとゑ尽の内》 1852年頃

大判3枚続きですがバラバラに所蔵さてれいて、3枚揃っての展示は今回が初めてとのこと。
小判を不思議そうに見てる「猫に小判」、湯気の立つお膳に手を付けられない「猫舌」、「猫背」「猫も食わない」など猫にまつわるたとえが描かれています。
左下のネズミがツボ。(着物の柄が餅?)



《きん魚づくし ぼんぼん》 1842年頃

イタリアで発見されて今回が初展示となる金魚づくしシリーズ9図目。
金魚に手をひいてもらってるカエル(まだおたま時代のシッポが残ってる)が可愛いー!


ほかに妖怪が「ドロドロ」と書いてある着物を着てたり、犬は肉球柄を着ていたり、蛙の肩衣にはおたまじゃくしの紋が入っていたりと、細かいところまでいちいち面白い。



《東都三ツ股の図》 1831-32年頃

国芳はスカイツリー建設を予言していた!? オーパーツ!? と話題になった絵。
本当のところは井戸掘りのためのやぐらで、高楼を建てることを禁じていた幕府への反発からこんなに高く描いたのでは…と研究者は見ているようです。それにしてもスカイツリーと場所が一致するのはすごい偶然!


お弟子さんたちによる国芳の死絵。よく見ると国芳は猫の根付の付いた煙草入れを持っています。落款には「泪忍て」の文字…。
国芳の精神は受け継がれてそして愛されていたんだとじーんときてしまいました。


浮世絵の他に、肉筆画、摺物(個人的な贈り物や販促品)、板木、版本が見られたのは貴重でした。
絵師、彫師、摺師という職人の仕事によって一枚の絵になり最新メディアとして江戸庶民の手に行き渡っていったんだなぁ。。


絵を堪能したあとは国芳グッズを!

猫飼好五十三疋の手ぬぐい
「猫飼好五十三疋」の手ぬぐい
浅草のふじ屋による限定色。
ARATAプロデュース♡


猫付箋
猫たちの付箋


猫マグネット
猫マグネット


「きん魚づくし ぼんぼん」と「たとゑ尽の内」の一筆箋
「きん魚づくし ぼんぼん」と「たとゑ尽の内」の一筆箋


「猫と遊ぶ娘」のタオルハンカチ
「猫と遊ぶ娘」のタオルハンカチ


「相馬の古内裏」のクリアファイル
「相馬の古内裏」のクリアファイル


国芳和三盆
国芳モチーフ満載のラブリー和三盆!
ありがたーく大事に食べました。


メタボリズムの未来都市展

2012/01/10

メタボリズムの未来都市展
− 戦後日本・今甦る復興の夢とビジョン
@森美術館

有機的に成長する都市を目指したメタボリズムという建築運動。すごい発想だとは思うけど、正直、否定的に見ていました。

海上や空中に奇抜なデザインの建築物が立ち並ぶ「東京計画1960」は面白いけどありえないでしょと思っていたし、空間(カプセル)を大量生産して取り替えながら使うというのは醜い使い捨て文化だと思っていました。

画一的な入れ物の中に人間を押し込めるみたいで気持ち悪いと感じていたし。

でも今回、
メタボリズムが誕生する背景や思想→いくつもの建築が実現するアゲアゲ期→矛盾を唱える建築家が現る→伝統や環境との調和へシフト→大阪万博で結晶化→建築から芸術分野へ
という流れを見て、見方が変わりました。

敗戦でズタボロになった日本は、足下を照らす光だけじゃだめだったんだ、と。
ロービームじゃなくてハイビームが必要だった、それもちょっと斜め上を行く。

建築家たちはずっと向こうの未来を見据えて、目からうろこのライフスタイルや社会システムを提案し、そのぶっ飛んだ未来予想図をひとつひとつ実現することで、傷ついてうつむいた日本に前を向かせて手を引いていったのでは…と思いました。

それとメタボリズムの「増殖」「反復」という概念が、照明やグラフィック、音楽にも影響を与えていくのが面白かったです。


中銀カプセルタワー
ヒルズの敷地には黒川紀章の《中銀カプセルタワー》の
カプセルが展示されていました。

中銀カプセルタワー中銀カプセルタワー
今見ても近未来的だわー。セットみたい。


去年、ホーチミンに行ったときにベトナムの経済成長を肌で感じたのですが、きっとこの頃の日本の熱気もすごかったんだろうなぁと、タイムマシンがあるなら60年代に行ってみたいと思いました(あと江戸幕末も)。

そういえば
展示されてた60年代雑誌の片隅に載ってた加賀まりこが超!可愛かったです。

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