Archive for the ‘展示会・展覧会’ Category

松井冬子展

2012/03/11

松井冬子展
世界中の子と友達になれる
@横浜美術館

松井冬子さんを初めて知ったのは2006年に横浜美術館で開かれた「日本×画展」で見て。日本画という技法を用いて”グロテスク”な絵を描く美女に驚いたものです。

今回は初の大規模個展ということで、テーマごとの展示です。
「受動と自殺」「幽霊」「腑分」「九相図」…というテーマで「生と死」「狂気」「性」「ナルシシズム」などを表現しているのですが、好き嫌いがはっきり分かれる、というか苦手な人は本当に拒絶反応を示すような作品群。死体、血、内蔵、蛆虫…観る人を選ぶ絵がずらり揃っています。

そんな独特な絵ですが、余韻が残る美しさを持ったものばかりで、緻密に描かれた線一本一本をじっと見つめてしまいました。特に「毛」の質感が…(人間に限らず)。


ところで松井冬子といえばその美貌と経歴。
どの作品にも「松井冬子」という存在が含まれていて、容姿も生き方も全部込みでの「作品」な気がしました。実際、作品名の他に作家自身による難解な解説も書かれていたし。

だからなのか、東日本大震災のチャリティーオークションのために描かれた「奇跡の一本松」、最後の最後にそっと飾られていたトンボの絵「生まれる」、この2枚は息苦しさから解放されました。

《奇跡の一本松》


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没後150年 歌川国芳展

2012/02/09

没後150年 歌川国芳展
@森アーツセンターギャラリー

前期・後期とほぼ総入れ替えで約420点が江戸に里帰り!

武者絵から美人画、役者絵、戯画、はめ絵、文字絵…と幅広い作風で、そういったテーマ別の展示でした。

ダイナミックで効果的な構図に感動したり、微笑ましい動物たちに目尻下げまくったり、小さなユーモアを見つけてニヤリとしたり、混雑もあって見終わる頃にはものすごい疲労感…。
(グッズ売り場でまたエンジン全開でしたが。)

日本の美術品は海外に流れてしまったものも多いけど、多くの天災や大火、戦争があったことを考えると”在外秘宝”はある意味クラウド的な管理で正解だったのでは…と思います。


相馬の古内裏
《相馬の古内裏》 1845-46年頃

カッコイイー!
相馬の古内裏は国芳を初めて知った作品なので絶対見たかった!
現代のマンガ・アニメにも通じる構図、色使い、初めて見たときはこれが浮世絵なんて信じられませんでした。この骸骨は医学的にも正確に描かれているそうです。
(つい巨神兵を思い出してしまうナウシカ脳…)



《其のまま地口 猫飼好五十三疋》 1848年頃

猫好きにはたまらない「東海道五十三次」を猫で表した「みやうかいこうごじうさんびき」。
無理矢理すぎる駄洒落でももうなんでもいいです。かわいすぎる!



《たとゑ尽の内》 1852年頃

大判3枚続きですがバラバラに所蔵さてれいて、3枚揃っての展示は今回が初めてとのこと。
小判を不思議そうに見てる「猫に小判」、湯気の立つお膳に手を付けられない「猫舌」、「猫背」「猫も食わない」など猫にまつわるたとえが描かれています。
左下のネズミがツボ。(着物の柄が餅?)



《きん魚づくし ぼんぼん》 1842年頃

イタリアで発見されて今回が初展示となる金魚づくしシリーズ9図目。
金魚に手をひいてもらってるカエル(まだおたま時代のシッポが残ってる)が可愛いー!


ほかに妖怪が「ドロドロ」と書いてある着物を着てたり、犬は肉球柄を着ていたり、蛙の肩衣にはおたまじゃくしの紋が入っていたりと、細かいところまでいちいち面白い。



《東都三ツ股の図》 1831-32年頃

国芳はスカイツリー建設を予言していた!? オーパーツ!? と話題になった絵。
本当のところは井戸掘りのためのやぐらで、高楼を建てることを禁じていた幕府への反発からこんなに高く描いたのでは…と研究者は見ているようです。それにしてもスカイツリーと場所が一致するのはすごい偶然!


お弟子さんたちによる国芳の死絵。よく見ると国芳は猫の根付の付いた煙草入れを持っています。落款には「泪忍て」の文字…。
国芳の精神は受け継がれてそして愛されていたんだとじーんときてしまいました。


浮世絵の他に、肉筆画、摺物(個人的な贈り物や販促品)、板木、版本が見られたのは貴重でした。
絵師、彫師、摺師という職人の仕事によって一枚の絵になり最新メディアとして江戸庶民の手に行き渡っていったんだなぁ。。


絵を堪能したあとは国芳グッズを!

猫飼好五十三疋の手ぬぐい
「猫飼好五十三疋」の手ぬぐい
浅草のふじ屋による限定色。
ARATAプロデュース♡


猫付箋
猫たちの付箋


猫マグネット
猫マグネット


「きん魚づくし ぼんぼん」と「たとゑ尽の内」の一筆箋
「きん魚づくし ぼんぼん」と「たとゑ尽の内」の一筆箋


「猫と遊ぶ娘」のタオルハンカチ
「猫と遊ぶ娘」のタオルハンカチ


「相馬の古内裏」のクリアファイル
「相馬の古内裏」のクリアファイル


国芳和三盆
国芳モチーフ満載のラブリー和三盆!
ありがたーく大事に食べました。


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メタボリズムの未来都市展

2012/01/10

メタボリズムの未来都市展
− 戦後日本・今甦る復興の夢とビジョン
@森美術館

有機的に成長する都市を目指したメタボリズムという建築運動。すごい発想だとは思うけど、正直、否定的に見ていました。

海上や空中に奇抜なデザインの建築物が立ち並ぶ「東京計画1960」は面白いけどありえないでしょと思っていたし、空間(カプセル)を大量生産して取り替えながら使うというのは醜い使い捨て文化だと思っていました。

画一的な入れ物の中に人間を押し込めるみたいで気持ち悪いと感じていたし。

でも今回、
メタボリズムが誕生する背景や思想→いくつもの建築が実現するアゲアゲ期→矛盾を唱える建築家が現る→伝統や環境との調和へシフト→大阪万博で結晶化→建築から芸術分野へ
という流れを見て、見方が変わりました。

敗戦でズタボロになった日本は、足下を照らす光だけじゃだめだったんだ、と。
ロービームじゃなくてハイビームが必要だった、それもちょっと斜め上を行く。

建築家たちはずっと向こうの未来を見据えて、目からうろこのライフスタイルや社会システムを提案し、そのぶっ飛んだ未来予想図をひとつひとつ実現することで、傷ついてうつむいた日本に前を向かせて手を引いていったのでは…と思いました。

それとメタボリズムの「増殖」「反復」という概念が、照明やグラフィック、音楽にも影響を与えていくのが面白かったです。


中銀カプセルタワー
ヒルズの敷地には黒川紀章の《中銀カプセルタワー》の
カプセルが展示されていました。

中銀カプセルタワー中銀カプセルタワー
今見ても近未来的だわー。セットみたい。


去年、ホーチミンに行ったときにベトナムの経済成長を肌で感じたのですが、きっとこの頃の日本の熱気もすごかったんだろうなぁと、タイムマシンがあるなら60年代に行ってみたいと思いました(あと江戸幕末も)。

そういえば
昔の雑誌記事の片隅にあった広告写真の加賀まりこが超!可愛かったです。

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飛んでゆけ、私の愛する下着たち

2011/12/25


スパイラルで草間彌生×ウンナナクールコラボ下着が展示されていました。
草間彌生 × FUN FUN WEEK┃une nana cool
可愛いけど毒抜きされてしまって単なる元気女子のブラ!みたいになってるのが残念というか…まぁ狂気を感じるブラとかあっても怖いけどさ。。
(一般発売は2012年2月24日〜)

南瓜

巨大かぼちゃも鎮座。


私たちがスパイラルを出て20分後くらいに草間彌生さんがサプライズで登場、
「マンハッタン自殺未遂常習犯の歌」を披露されたそうです。
ぎゃーーーーーー お会いしたかった!!!
SPIRAL twitter

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アリソン・ショッツ展「GEOMETRY OF LIGHT」

2011/12/25

アリソン・ショッツ展「GEOMETRY OF LIGHT」
@エスパス ルイ・ヴィトン東京

三面ガラス張りで自然光たっぷりのギャラリー。
この空間からインスピレーションを得て今回の展示作品が作られたそうです。

《Geometry of Light》


会場で一番に目を引く《Geometry of Light》=光の幾何学。
窓の向こうはあいにくの曇り空。
その寒々しさから作品が雨粒や氷(つらら)にも見えて空気がぴんと張る感じ。


他のサイトの写真を見ると、晴れの日、夕方、夜と表情が全然違っていて、何回か来ればよかったと後悔…。(この日が最終日でした。)

《Transitional Object》


今回の展示は空、景色、天気までもが作品に取り込まれていて、そうした外的要因からの変化や作品自身が作る歪みがすごく面白かった。
これはアリソン・ショッツが描いたTOKYOという都市の姿なんだと思いました。

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